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Q. 低線量長期被曝とは?

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A. チェルノブイリ原発事故から25年が経ち、その周辺では低線量長期被曝(比較的低い線量の放射線で長期にわたって被曝すること)による症状が報告されている。下記の動画をご覧ください。


<動画要約>

  1. ベラルーシ ブレスト州(チェルノブイリから400km)で、小児甲状腺ガンは事故から10年でピークを過ぎたが、大人の甲状腺ガンは今も増え続けている。
  2. ベラルーシ ゴメリ州 カリンコビッチ(同100km)で、36歳の男性(事故当時16歳)が急性白血病になった。ゴメリ州では同様に白血病患者が増えている。
  3. ベラルーシ ゴメリで染色体異常が見つかる子どもの割合は、ベラルーシの首都ミンスクの10倍に及ぶ。

 ちなみにベラルーシ ゴメリは事故当時37,000Bq/m2~180,000Bq/m2の放射線管理区域にあたり、関東や東京都内でも同レベルの汚染地域が発見されている。

参考:時事ネタブログ 放射性物質の降下量を考える②

参考:終にメルトスルーまで至る現実。江東区大島で希望移住地域があるという現実。 – ジャーナリスト 木下黄太のブログ  「福島第一原発を考えます」

追記 2011-07-23

 低線量長期被曝の危険性を訴えた新刊本(翻訳本)が出版された。ご参考まで。
参考:明日に向けて(188)低線量被曝の脅威を説き明かした画期的な本が発刊されました! – 明日に向けて

「長時間、低線量放射線を照射する方が、高線量放射線を瞬間放射するよりたやすく細胞膜を破壊する」ことが、確かな根拠を持って証明されたのである。これが「ペトカウ効果」と呼ばれる学説である。

出典:Amazon.co.jp: 人間と環境への低レベル放射能の脅威―福島原発放射能汚染を考えるために: ラルフ・グロイブ, アーネスト・スターングラス, 肥田 舜太郎, 竹野内真理: 本 p.90~91

追記 2011-07-23

 被曝量が低い場合はむしろ危険度が高まるという説もある。正確なところが分かっていない現在は、低線量でも危険であると考えておく方が望ましい。

 確率的影響と呼ばれる放射線障害については、それ以下であれば影響が生じないという「しきい値」がなく、かつどんなに低い被曝量であっても被曝量に比例した影響が出ると考えるようになりました。この考え方を直線・しきい値なし(LNT: Linear Non Threshold)仮説と呼びます。

 原子力を推進する人たちは、直線仮説すら認めようとせず、50mSv以下の被曝領域では被曝の影響がないかのように主張しています。生物には放射線被曝で生じる傷を修復する機能が備わっている(修復効果)、あるいは放射線に被曝すると免疫効果が活性化される(ホルミシス)から、量が少ない被曝の場合には安全あるいはむしろ有益だというような主張すらあります。そういう主張を含め、低線量被曝領域における危険度をどのように考えるかを図1に示します。

被曝量が低い場合の危険度の考え方
図1:被曝量が低い場合の危険度の考え方

 国際放射線防護委員会(ICRP)は「生体防御機構は、低線量においてさえ、完全には効果的でないようなので、線量反応関係にしきい値を生じることはありそうにない」と述べ、放射線の被曝はそれが低線量であっても影響があることを認めています。ただし、その ICRPも実はLNT仮説を使っていません。ICRPは、低線量での被曝影響には線量・線量率効果係数(DDREF)と呼ぶ係数を導入して、影響を半分に値切っているのです。ところが、人間の被曝についてもっとも充実したデータを提供してきた広島・長崎の原爆被爆者データは、図2に示すように、むしろ低線量になるに従って単位線量あたりの被曝の危険度が高くなる傾向を示しています。

原爆被爆者データが示す危険度
図2:原爆被爆者データが示す危険度

 とくに最近の科学の進歩によってバイスタンダー効果、遺伝子(ゲノム)不安定性と呼ばれる継世代影響などの生物影響が発見され、低線量での被曝は高線量での被曝に比べて単位線量あたりの危険度がむしろ高いというデータが分子生物学的にも裏付けられてきました。

出典:小出講演2010



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